9月5日 午前11時
「訓練緊急地震速報」でした。
前後に防災無線がこの訓練の実施について伝えていました。鳴るだろうと思っていても、実際に鳴るとビックリしました。330万台が一斉に鳴ったと推定されています。
訓練の地震速報で、この訓練の意義はどうだったのか?一個人の考えとして、書き留めました。
訓練緊急地震速報
この訓練緊急地震速報は、docomo・au・softbankの携帯電話が鳴りました。電源OFFか電波が入らない地域・通話中の場合は鳴りませんが、それ以外なら、マナーモードでも公共モードでも音が鳴ります。すごい機能です。
>>docomo 緊急速報「エリアメール」
>>au 緊急速報メール
>>softbank 緊急速報メール
午前11時、特別な受信音と共にメールが届きました。
訓練目的
大阪府のホームページを見ると、2つの目的で訓練が行われました。
- 地震被害について、普段から考えてもらうための「きっかけ」となる
- 地震発生時の情報伝達と自助行動の確認
僕の身の回りの多くの人でも、何度も話題になっていました。話題となって話せば、「地震のときはどうする?」となります。大阪府下の携帯電話が一斉に鳴るインパクトが大きく、一つ目の「考えるきっかけ」、この目的には良い結果になっていると感じています。
もう一方の「情報伝達と自助行動の確認」は問題点を浮き彫りにしたかなと思います。良い意味で課題になったと感じています。11時ごろから訓練の案内サイトの「サーバー」に繋がらなくなりました。
メールを受信して、みんながメール内容より多くの情報を知りたくて、サーバーにアクセスしたんだと思います。アクセス集中のサーバーダウン。もったいない話です。情報伝達が訓練目的になっています。
思うように情報が手に入らない状況を、サーバーダウンは作り出します。万が一の時には、もっと情報が知りたいと、みんなが思います。サーバーから情報が手に入らないのは、自助行動のミスリードと妨げになってしまうと感じました。
まさか、サーバーダウン
地震後は電話回線も通信制限をするぐらいです。インターネットは発信規制が出来ないので、こうならざるを得ないかもしれません。
でも、サーバーが思ったより簡単にダウンしたと思います。これが正直な感想です。後でサイトが復旧して見に行ったのですが、きれいに作られたサイトです。ロゴとか画像ファイルもあるページでした。
情報伝達を目的にするのなら、テキストだけのサイトを用意すべきだったと思います。イメージファイルなどの無駄なファイルをなくすだけでも、トラフィックが大きく減りますし。
「880万人の訓練」。そのアクセスに耐えられるサーバーを用意すべきでした。
サーバーが災害によって物理的なダメージを受けると、またサイトが表示できないリスクがあります。この点も検討されているとよかったのにと思います。
Facebookやgoogleが全て良い思いませんが、巨大な負荷を分散して処理できているのも事実です。地震でもサーバーが止まらないようにすることが今後さらに大切になると思います。
他の言語(英語など)の情報がない
日本語のみの緊急災害メールでした。外国の方も多く住まれている時代です。せめて英語並記にするべきだと感じました。細かなニュアンスの違いが伝わる情報の大きな差を作ります。
サイトに各種言語のポスターファイルが掲載されていました。でもこれ、Wordファイル形式なんです。マイクロソフトのオフィスを持っていなければ、内容を見られません。すべてをhtmlで書いてあることが求められていると強く思うのです。携帯でもスマフォでもタブレットでもPCでも、htmlだけなら簡単にその情報を見ることができます。この違いはとても大きいです。
訓練メール1通のインパクト
巨大地震などの非常時ほど人は自分でなかなか意思決定できません。この一斉送信メールはとても意味があったと思います。一方でメール受信後はさらに多くの情報が欲しくなります。そこでWebサイトに情報を求めるのは当然ですし、そこからうまく情報を伝えると、被害を大きく減らせる可能性をつくれます。
Webサイトがダウンしたことも、訓練では成果です。この結果を生かして、改良されるといいなと思います。地震列島日本。いつ起きてもおかしくない巨大地震。万が一発生したとき、そして災害初期行動を判断する情報を正しく・素早く伝える可能性を、このメールは持っています。
この一度きりでなく、継続して常に災害にどうしていくのか?を考え続けること。これがいちばん大切と思いました。1通のメールを受信しただけですが、いろいろと考えました。大切な訓練を経験できました。