補助金の申請って、めちゃくちゃ大変じゃないですか?
自社に合った制度を探すだけでも一苦労なのに、さらに複雑な申請書を作らないといけない…。
中小企業にとっては重要な資金調達手段なんですけど、正直「面倒だな」って思っちゃいますよね。
結論からお伝えすると、デジタル庁が2025年10月に公開していただいた「Jグランツ(jGrants)MCPサーバー」を使えば、Claude Codeで補助金情報を検索して、申請書の下書きまで自動で作れちゃいます。
今回、実際に試してみたので、その手順を詳しくご紹介します。
使用したツール
というわけで、今回使ったのはこちらの3つです。
- Claude Code: Anthropic社のターミナルベースのAIアシスタント
- Jグランツ MCPサーバー: デジタル庁が提供する補助金検索API
- macOS: 15.7.1 Sequoia
MCPサーバーのセットアップ
まずは、MCPサーバーを動かすための準備からです。
1. プロジェクトディレクトリの作成
最初に、専用のフォルダを作ってGitHubからコードを持ってきます。
cd ~
mkdir jgrants-mcp
cd jgrants-mcp
git clone https://github.com/digital-go-jp/jgrants-mcp-server.git
cd jgrants-mcp-server
最後、コードを持ってきた中の jgrants-mcp-server フォルダに移動を忘れないように。

2. Python仮想環境を作る(ここ要注意!)
ここでハマりました。
macOSだとpythonコマンドが使えないことがあるんです。
なので、python3を使ってください。
# これはエラーになる可能性大
# python -m venv venv
# 正しいのはこっち
python3 -m venv venv
3. 必要なパッケージをインストール
仮想環境を起動して、必要なものを入れていきます。
source venv/bin/activate
pip install -r requirements.txt
4. MCPサーバーを起動
python -m jgrants_mcp_server.core
サーバーが動き始めたら、別のターミナルウィンドウを開いてください。
(このウィンドウはサーバーを動かしたまま置いておきます)

5. Claude CodeにMCPサーバーを登録
新しく開いたターミナルで、こちらのコマンドを実行します。
claude mcp add --transport http jgrants-mcp-server http://127.0.0.1:8000/mcp
これで準備完了です!
Claude Codeから補助金情報にアクセスできるようになりました。
エラーが出た時は

LAPI Error: 401
{"type": "error", "error" : {"type": "authentication_error", "message": "OAuth token has expired. Please obtain a new token or refresh your existing token. "3, "request_id" :"req_011xxxxxxxxxxxxxxx"} • Please run /login
これは、Claude Codeのユーザー認証が失敗しているので、Claude Codeにて
/login を実行して、認証を通すとOKになります。
実際に補助金を検索してみた
ドキドキしながら、Claude Codeを起動して質問してみました。
従業員10名の東京都のサービス業で、
金額1000万円以内、今月中に締切りの補助金はある?
検索結果
すぐに結果が返ってきました!

令和7年度「展示会出展助成プラス」(第8回)
- 締切: 令和7年11月20日(木)12:00
- 助成限度額: 150万円
- 助成率: 2/3
- 対象: 都内中小企業者
主な要件はこんな感じ
- 資本金5,000万円以下 または 従業員100人以下(サービス業の場合)
- 東京都内に登記があって実際に事業をしている
- 経営分析を受けている
- グロースサポート等の販路開拓支援を受けている
対象になる経費
- 展示会等参加費(小間料、資材費、輸送費)
- EC出店初期登録費
- 販売促進費(サイト制作、印刷物、動画制作、広告掲載)
詳しくはこちら:
https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/jigyo/r7tenjikai.html
というわけで、該当する補助金が見つかりました!
申請書の下書きを作ってもらった
次に、企業情報を渡して申請書の下書きを依頼し、Claude Codeが申請書フォーマットに合わせて下書きを作ってくれました。





生成された申請書の内容
自動で作られた申請書には、こんな項目が含まれていました。
- 申請者の概要
法人基本情報、事業内容、連絡担当者情報 - 申請要件の確認
中小企業要件、経営状況、経営分析の有無、決算書類の準備状況 - 出展計画
展示会情報、出展内容、出展目的、商談目標・受注見込み - 助成対象経費
展示会等参加費の内訳、販売促進費の計画、経費総括表 - 事業実施スケジュール
- 期待される効果
- 必要添付書類チェックリスト
- 申請方法(Jグランツでの電子申請手順)
必要な項目がすべて整理されていて、「あっ、これは便利だな」って思いました。
実際に出力された内容はこちら
# 令和7年度展示会出展助成プラス 申請書案
**作成日**: 2025年11月2日
**申請受付期間**: 第8回 令和7年11月1日~11月20日12:00
**締切まで**: 残り18日
---
## 1. 申請者の概要
### 法人基本情報
- **法人名**: 【正式な法人名を記入】
- **フリガナ**: 【フリガナを記入】
- **本店所在地**: 〒【郵便番号】 東京都【区市町村名】【番地】
- **代表者役職**: 【代表取締役等】
- **代表者氏名**: 【代表者氏名】
- **設立年月日**: 【設立年月日】
- **資本金**: 【資本金額】円
- **従業員数**: 10名
- **業種**: サービス業(【具体的な業種分類を記入※産業分類表p36参照】)
### 事業内容
【事業内容を具体的に記入(200字程度)】
例:企業向けITコンサルティング、システム開発支援、DX推進サポート等
### 連絡担当者情報
- **氏名**: 【担当者氏名】
- **部署・役職**: 【部署・役職】
- **電話番号**: 【電話番号】
- **メールアドレス**: 【メールアドレス】
---
## 2. 申請要件の確認
### 中小企業要件
- ✓ サービス業:資本金5,000万円以下 または 従業員100人以下
- ✓ 東京都内に登記あり
- ✓ 都税等の滞納なし
### 経営状況要件(いずれか該当)
- □ 直近決算期の売上高が1期前と比較して減少
- □ 直近決算期で損失を計上
- ✓ 商工会議所等でグロースサポート等の販路開拓支援を受けている
### 経営分析
- ✓ 令和6年度中小企業活力向上プロジェクトアドバンス または
- ✓ 令和7年度中小企業活力向上プロジェクトアドバンスプラスの経営分析を受けている
### 決算書類
- ✓ 2期以上の決算を経ている
- ✓ 直近2期分の確定申告書一式を提出可能
---
## 3. 出展計画
### 展示会情報(出展予定No.1)
#### 基本情報
- **展示会名称**: 【展示会名称】
- **主催者**: 【主催者名】
- **会期**: 【開始日】~【終了日】(【日数】日間)
- **会場**: 【会場名・所在地】
- **展示会区分**: □リアル展示会 □オンライン展示会 □併設
#### 開催目的・来場対象者
- **開催目的**: 【展示会の開催目的(出展案内より転記)】
- **来場対象者**: 【来場対象者(出展案内より転記)】
※一般消費者向けでないことを確認
#### 出展内容
- **出展商品・サービス**: 【出展する商品・サービス名】
- **商品・サービス概要**: 【商品・サービスの概要説明】
- **自社商品/自社取扱商品の別**: □自社商品 □自社取扱商品(販売権あり)
#### 出展目的
【出展の目的を具体的に記入(300字程度)】
例:
- 新規顧客の開拓
- 既存顧客への新サービスの紹介
- 業界内での認知度向上
- 競合他社の動向調査
- パートナー企業の発掘
#### 目標
- **商談目標件数**: 【件数】件
- **名刺交換目標**: 【件数】件
- **受注見込み**: 【金額】円(【件数】件)
---
## 4. 助成対象経費
### 経費区分別計画
#### (1) 展示会等参加費
##### 出展小間料 【必須】
| 項目 | 内容 | 金額(税抜) |
|------|------|------------|
| 小間数 | 【小間数】小間 | - |
| 小間単価 | @【単価】円 | - |
| 小間料合計 | - | 【合計額】円 |
| 角小間追加料金 | - | 【追加料金】円 |
| その他(割引等) | - | 【割引額】円 |
| **小間料総額** | - | **【総額】円** |
##### 資材費(必要に応じて)
| 項目 | 内容 | 金額(税抜) |
|------|------|------------|
| 小間装飾委託費 | 【内容】 | 【金額】円 |
| パネル・ポスター印刷費 | 【内容】 | 【金額】円 |
| 電気使用料 | - | 【金額】円 |
| 什器レンタル費 | 【内容】 | 【金額】円 |
| **資材費合計** | - | **【合計額】円** |
##### 輸送費(必要に応じて)
| 項目 | 内容 | 金額(税抜) |
|------|------|------------|
| 展示品輸送費 | 自社→会場→自社 | 【金額】円 |
| **輸送費合計** | - | **【合計額】円** |
**展示会等参加費 小計**: **【小計額】円**
---
#### (2) EC出店初期登録費(必要に応じて)
| 項目 | 内容 | 金額(税抜) | 助成限度額 |
|------|------|------------|-----------|
| EC出店初期登録料 | 【ECサイト名】への初期登録 | 【金額】円 | 20万円 |
**EC出店初期登録費 小計**: **【小計額】円**
---
#### (3) 販売促進費(必要に応じて)
##### サイト制作・改修費
| 項目 | 内容 | 金額(税抜) | 助成限度額 |
|------|------|------------|-----------|
| サイト制作費 | □新規開設 □一新 | 【金額】円 | 20万円 |
##### 印刷物制作費
| 項目 | 内容 | 金額(税抜) | 助成限度額 |
|------|------|------------|-----------|
| カタログ印刷 | 【部数】部 | 【金額】円 | 50万円 |
| チラシ印刷 | 【部数】部 | 【金額】円 | - |
##### 動画制作費
| 項目 | 内容 | 金額(税抜) | 助成限度額 |
|------|------|------------|-----------|
| PR動画制作 | 【尺】秒/【用途】 | 【金額】円 | 20万円 |
##### 広告掲載費
| 項目 | 内容 | 金額(税抜) | 助成限度額 |
|------|------|------------|-----------|
| 新聞広告 | 【媒体名】 | 【金額】円 | 20万円 |
| 展示会ガイドブック | 主催者発行 | 【金額】円 | - |
**販売促進費 小計**: **【小計額】円**
---
### 経費総括表
| 経費区分 | 対象経費(税抜)| 助成率 | 助成申請額 |
|---------|---------------|--------|-----------|
| 展示会等参加費 | 【金額】円 | 2/3 | 【金額】円 |
| EC出店初期登録費 | 【金額】円 | 2/3 | 【金額】円 |
| 販売促進費 | 【金額】円 | 2/3 | 【金額】円 |
| **合計** | **【合計額】円** | **2/3** | **【助成申請額】円** |
**助成金申請額(千円未満切捨)**: **【最終申請額】円**
※助成限度額:1,500,000円
---
## 5. 事業実施スケジュール
### 助成対象期間
- **交付決定日**: 令和8年1月1日(予定)
- **助成対象期間**: 令和8年1月1日~令和9年2月1日
### 実施スケジュール
| 時期 | 実施内容 |
|------|---------|
| 【年月】 | 展示会申込・契約 |
| 【年月】 | 資材発注・制作依頼 |
| 【年月】 | 展示会出展 |
| 【年月】 | 経費支払完了 |
| 【年月】 | 実績報告書提出 |
---
## 6. 期待される効果
### 販路拡大効果
【展示会出展により期待される効果を記入(300字程度)】
例:
- 新規顧客【件数】社との商談機会創出
- 既存顧客への新サービス認知度向上
- 業界内でのブランディング強化
- パートナーシップ構築による事業拡大
### 売上計画
- **展示会出展による売上見込み**: 【金額】円/年
- **投資回収期間**: 【期間】ヶ月
---
## 7. 必要添付書類チェックリスト
### 申請時に必須の書類
#### すべての申請者が提出必須
- [ ] ア. 履歴事項全部証明書(発行後3ヶ月以内)
- [ ] イ. 会社案内(事業内容がわかる資料)
- [ ] ウ. 直近2期分の確定申告書
- [ ] 法人税申告書 別表一・別表二
- [ ] 法人事業概況説明書
- [ ] 決算報告書
- [ ] 勘定科目内訳明細書
- [ ] エ. 申請概要書(様式第1号)
- [ ] オ. 経営分析報告書
- [ ] カ. 納税証明書
- [ ] 法人事業税及び法人都民税の納税証明書(都税)
- [ ] キ. 展示会等の出展案内・パンフレット
- 記載必須項目:①主催者 ②会期 ③会場 ④開催目的 ⑤来場対象者 ⑥小間料
#### 該当する場合のみ提出
- [ ] シ. 支援の証明書(グロースサポート等の販路開拓支援)
---
## 8. 申請前確認事項
### 申請要件の確認
- [ ] 中小企業基本法に規定する中小企業者である
- [ ] 東京都内に登記があり、実質的に事業を行っている
- [ ] 都税等の滞納がない
- [ ] 経営分析を受け、当助成事業の利用が有効と認められている
- [ ] 販路開拓支援を受けている
- [ ] 2期以上の決算を経ている
### 展示会要件の確認
- [ ] 事業者との商談を主目的とする展示会である
- [ ] 一般消費者来場可能ではない
- [ ] 主催者発行の出展案内が公開されている
- [ ] 交付決定日の属する月の翌月1日以降に開催される
- [ ] 申請者名義で自ら出展申込・支払いを行う
### その他の確認
- [ ] 同一内容で他の助成金を受けていない
- [ ] 公社の助成事業に併願していない
- [ ] GビズIDプライムアカウントを取得済み
---
## 9. 申請方法
### Jグランツによる電子申請
1. **GビズIDでログイン**
2. **申請事業を検索**
「令和7年度展示会出展助成プラス 第8回」を検索
3. **申請フォーム入力**
必要事項を入力
4. **添付書類をアップロード**
すべての書類をPDF形式で添付(1ファイル16MB以内)
5. **申請内容を確認して送信**
### 申請期限
**令和7年11月20日(木)12:00(正午)厳守**
---
## 10. 問い合わせ先
**東京都中小企業振興公社 企画管理部助成課**
「展示会出展助成事業」担当
- 〒101-0022 東京都千代田区神田練塀町3-3 大東ビル
- TEL: 03-3251-7895(平日10~12時、13~16時)
- Web: https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/jigyo/r7tenjikai.html
---
## 備考
### 記入のポイント
1. **展示会選定**: 必ずBtoB(事業者向け商談)が主目的の展示会を選ぶ
2. **経費計画**: 必要最小限の経費で計画する(過度な装飾等は対象外)
3. **助成事業者名の表示**: 小間の社名板・会場案内図に必ず法人名を掲示
4. **証憑管理**: 契約・納品・請求・支払の全書類を確実に保管
### 注意事項
- 出展小間料またはEC出店初期登録料のいずれかの申請は必須
- 資材費・輸送費・販売促進費のみの申請は不可
- 助成対象期間内に契約・実施・支払が完了すること
- 小間申込のみ助成対象期間前でも可(支払は期間内)
---
**出典**: Jグランツ(jGrants)
**参考資料**: 令和7年度展示会出展助成プラス【募集要項兼事務の手引き】
この方法のメリット
実際に使ってみて、こんな良さを感じました。
1. 情報収集がめちゃくちゃラク
今まで、いろんな自治体や団体のサイトを見て回って補助金を探してたんですけど、それが一発で検索できちゃいます。
2. 申請書作成の時短になる
企業情報と展示会情報を入力するだけで、申請書フォーマットに合った下書きができあがります。ゼロから作る手間がなくなって、本当に助かります。
3. 記入漏れを防げる
必要な項目がすべてリストアップされてるので、「あっ、これ書き忘れてた!」っていうのを防げます。
4. 要件チェックが簡単
申請要件がチェックリスト形式で整理されてるから、「うちの会社は該当するのかな?」っていう確認がしやすいです。
注意点(ここ大事です!)
便利な反面、気をつけておきたいこともあります。
1. AIの内容は必ず確認を
AIが生成した内容は、必ず人間の目でチェックしてください。
特に金額や日付などの数字は、間違えると大変なことになるので要注意です。
2. 最新情報は公式サイトで確認
補助金の募集要項って変更されることがあるんです。
なので、必ず公式サイトで最新情報を確認してくださいね。
3. 添付書類は別途準備が必要
申請書本体は自動生成できても、履歴事項全部証明書とか確定申告書とかの添付書類は、別に準備しないといけません。
4. 事前準備をお早めに
今回の助成金の場合、経営分析やグロースサポートなどの事前準備が必要な要件があります。申請期限に間に合うように、早めに動き始めるのがおすすめです。
まとめ
というわけで、Claude CodeとJグランツMCPサーバーを組み合わせることで、補助金の検索から申請書の下書き作成までを、かなり効率化できることが分かりました。
こんな場面で使うと便利です
- 複数の補助金制度を比較したいとき
- 初めて補助金申請をするとき
- 申請書作成の時間を短縮したいとき
ただし、AIはあくまで作業を効率化するツールです。
最終的な責任は申請者にあるので、生成された内容をちゃんと確認して、必要なら修正・追記してから申請してくださいね。
今後の展望
今回使ったJグランツMCPサーバーは、デジタル庁が推進する行政DXの一環として提供されてるものです。
こういう仕組みが他の行政手続きにも広がっていけば、中小企業の事務負担がもっと軽くなるんじゃないかなって期待してます。
また、Claude Codeみたいな対話型AIと行政APIの連携は、行政サービスをもっと使いやすくする可能性を秘めてますね。
参考リンク
- MCP(Model Context Protocol)を活用したJグランツ補助金検索システムの実装例|デジタル庁
- Jグランツ MCPサーバー(GitHub)
- デジタル庁のMCPを活用して、Difyで補助金検索チャットアプリを作成する方法|Dify Base
- Jグランツ(補助金電子申請システム)のMCPサーバーがデジタル庁により公開されていたので使ってみよう | DevelopersIO
執筆日: 2025年11月2日 Claude Cadeを活用して作成







