親指シフトを行うことが目的ではない
親指シフトがやりたくって、かな入力方式の一種のである「親指シフト」をやる必要はないと思います。目的はあくまで、テキストのアウトプットを「効率よく楽に」行うことです。
なので、「文字の入力」が生活になくて支障がないの場合ですと、タイピングをどうするか?考える必要はあまりないのは理解できます。
思考を文字にする意味は「とても大きい」
ただし、思考を文字にして、テキストの形にし、誰もが読める形で発信することが、評価されている時代な点にご注意ください。頭の中(思考)は見えないのですが、文字にすると、繰り返し簡単に伝えることができます。加えて、話し言葉では未整理な情報が、書き言葉になると「構造化」されて整理せざるを得ない点も注視する必要があります。
目的は「テキストを効率良くアウトプット」すること
手書きでのアウトプットより、テキストでのアウトプットの方が、いまの状況では有利です。情報を広範囲に「伝える」点でも、大量の情報の中から「抽出」する点でも。
なので、テキストを書く時間を、少なく、楽に、するというのが目的です。それが実現できるなら、親指シフトでなくても、いいと思っています。
ローマ字入力はどうなのか?
ローマ字入力ですと、PCの電源を入れたらすぐに使える点では、とても楽チンです。しかし、文章を書く量と反比例して、しんどい(個人的見解)と感じています。
何より、手の動作する回数が母音と子音に分かれてします。腱鞘炎に悩んでいる方も多く聞きます。また、正しいタッチタイピングを身につけている方が意外と少ない点もあります。
JISかな入力は?
JISかな入力も、PCの電源を入れたらすぐに使えるので、導入は楽です。ただし、キーボード全域をカバーする手の動きが必要となります。
かな入力のユーザーさんのタイピングを拝見したことがありますが、ホームポジションに手を置いて、というより、終始、手が動いていたのが記憶に残っています。
フリック入力?
フリック入力は、スマートフォンでは使いやすい入力方式だと思います。特に、設定を「フリックのみ」として、ガラケー打ちをOFFにすると結構いい感じです。
ただ、どうしても画面が狭く「すでに入力した文字列(全体)を見ながら、文章を考えつつ」タイピングすることが難しいと感じています。何より、10本の器用な指があるのに、一番不器用な親指で入力する点に注意が必要です。
音声入力の苦手な点
音声入力に関しても、かなり使える場合もあるのですが、困るのが「個人の単語」を辞書登録ができない点です。音声入力はクラウドの「集合知」で解析されており、ここに個人の辞書を登録すると、集合知が使えなくなります。
クラウドに集まった全員の音声データから9割ぐらい正確に、文字へ変換していますが、ここに個人の単語登録を行うと、その単語は100%変換できるけど、他の99%はまったく正しい変換ができない状態になります。
そして、集合知という点を証明しているのが「方言にめっぽう弱い」「固有名詞の変換が苦手」という今の音声入力のデメリットに繋がります。また、口述の場合、再度整理する必要が多くなる場合もあります。
親指シフトは生き残ってきました
日本語入力の歴史を振り返ると、様々な手法が生まれて、競争がありました。
「新JIS配列」や「M式」です。しかし、結果として、少数ではありますが、脈々と支持され続いたのは親指シフト(NICOLA)方式です。
親指シフトのメリットについては、最後に関連エントリーとして、リンクでご紹介します。
手書き入力の盲点
手書き入力は?というお声もあると思います。最近では「iPadなどのタブレット画面に直接入力」できます。ただし、この方式は「手書き以上の速度が得られない」のです。
スキルを新しく足すこと
ローマ字入力を習得されている方が、新しい親指シフトというスキルへ乗り換えるコストが、、というのも理解できます。
特に困らないほどの入力速度がすでに形になっている方の場合だと、乗り換えコストが大きく見えてしまいます。これについては、35歳で親指シフトに切り替えて、一時的にタイピング速度が大きく低下したのですが、やって良かったの一言です。
人生の時間を捨てていたと痛感
一度身につけてしまえば、ずっと使えるスキル。そして、自分を振り返ると、それまでの35年間の日本語入力で時間をドブに捨てていたなぁと、自分になんとも不憫といいますか、もったいないことをしてしまったと、ショックを受けています。
親指シフトを比較して欲しい
テキストを少しでもタイピングされる方には「親指シフトも比較した上で」入力方式を選んでほしいと感じています。絶対に親指シフトが優れているとは言えないです。ただ、日本語を日本語のまま思考して綴れるタイピング方式であることは、間違いないです。
なので、日本語を綴るという目的を感じている方に、簡単に親指シフトを体験できる環境を作ることが大切、そして、今から親指シフトを始める方へ、習得したら時にどんな「楽ちん」があるのか?伝える方法を考え続けていきたいと思っています。
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