頭打ちを感じている現状を打破し飛躍を目指したいが、なかなか変化の海へ飛び込む感覚がつかめないと悩んでいる時に手にしたいのが、ナンシー・デュアルテ、パティ・サンチェス両氏の著作であるこちらの一冊です。ご縁が繋がり出版されたビー・エヌ・エヌ新社さんから献本をいただきました。
多数のS字カーブ曲線が非連続に連なる意味
「S字カーブ曲線」を中心とした考え方が述べられています。このS字カーブ曲線は、技術革新・製品のライフサイクル・企業の成長などを説明するときによく登場します。
本書の優れている点は、一つのS字カーブ曲線で説明するのでない点です。多数のS字カーブ曲線が非連続に連なる形をイメージすることが大切と、335ページにわたり、読者へ語りかけてきます。
ストーリーテリング法を追体験できる
チャレンジし、周りへビジョンを説明し、巻き込みつつ、成功へ向かう旅路を示すには、どのような「道」を意識することが大切なのか?
IBMやスターバックス、そして、appleの事例などを織り交ぜつつ、どんな言葉が鍵なのか、共感を生み出すための仕組み(ストーリーテリング法)の秘密を明かしていきます。
facebookの本社はサン・マイクロシステムズのオフィスだった建物です。2011年12月に移っています。このオフィスの入り口にある看板には、ザッカーバーグ氏からの視覚的なメッセージがある点が紹介されています。(103ページ 警告のためのシンボル)
appleの事例でも、Mac OS 9の「終了」と、Mac OS Xへの移行プロジェクトの「完了」を明確なメッセージとするセレモニーを行った事例が紹介されています。(283ページ)
これによって、今までのMacの迷走から判断を躊躇していたアプリ開発者が、Mac OS 9への未練を断ち切るキッカケとなりました。結果、ジョブズが創ろうとしていた、新しいイノベーションステージへ一気に進みました。
進む道を照らしてくれるツール
この書籍は一度読んだ後も、進む「道」が、見えにくいと感じたタイミングにページをめくり、自分の立ち位置と飛び込む勇気のキッカケになる一冊と感じました。
特に、最後の2ページにある「コミュニケーションツール 一覧表」が、進む道を照らしてくれそうです。
読み易い邦訳
分厚い一冊ですが、読み易い邦訳と感じました。訳を担当されている熊谷小百合さんは、プレゼンテーションZENの訳者さんでもあり、なるほど!と一人で膝を叩いてしまいました。(編集協力に、渡邉康弘さん・新条正恵さんのお名前もあります。)
著者は世界的リーダーのプレゼン制作
なお、著者のナンシー・デュアルテ氏は『不都合な真実 (アル・ゴア氏)』プレゼンテーションを担当し注目を集めました。余談ですが、インターネットを生み出すキッカケも、元アメリカ副大統領アル・ゴア氏です。
下に紹介しています『ザ・プレゼンテーション』や『スライドロジー』もナンシー・デュアルテ氏の著書です。
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なお、原著はこちらです。