クライアントさんに「この操作、どうやるんですか?」と聞かれて、手順書を作ろうとしたものの、スクリーンショットを撮って、注釈を入れて、レイアウトを整えて…と、気づけば半日かかっていた。そんな経験、ありませんか?
僕もまさにそれで、マニュアル作りは「大事だけど重い仕事」の代表でした。
ところが先日、Claudeのmythos級の最新モデルFable 5にマニュアル作成を頼んでみたところ、一発で「これ、そのまま渡せるよね」というレベルのPDFが出てきて、ちょっとびっくりしたんです。
今回はその話を共有します。
作ってもらったのは「Claude解約手順ガイド」
お題はちょっと面白くて、「ClaudeにClaudeの解約方法のマニュアルを作ってもらう」というものでした。
クライアントさんからClaudeの有料プラン(Pro)の解約方法を聞かれることがあって、パソコンに詳しくない方でも迷わず操作できる案内が欲しかったんです。
実際に投げたプロンプトは、これだけです。
クライアントさんにクロードの解約する手順を案内するとても分かりやすい、パソコンが詳しくなくても迷わず操作できる。あ、ちなみに操作するのはクロードのアプリの方です。クロードのアプリの方で操作する手順を画像を含んで分かりやすい PDF を作ってください。検証して、迷ったら尋ねてください。
見てのとおり、けっこう口語のまま、思いついた順に話しています。「あ、ちなみに〜」とか入ってますからね。
それでも、出てきたのは5ページのきちんとしたPDFでした。





出てきたPDFの中身
「Claude(クロード)解約手順ガイド【パソコン版アプリでの操作手順】」というタイトルで、構成はこんな感じです。
1ページ目:いきなり手順ではなく「安心ポイント」から始まる
ここが一番感心したところです。
表紙にあたる1ページ目には、「有料プラン(Pro)の解約は、5つの手順・約3分で完了します」という見通しと一緒に、「はじめに知っておきたい3つの安心ポイント」が置かれていました。
- 解約してもすぐに使えなくなるわけではない(支払い済みの期間の終わりまでは有料プランのまま使える)
- アカウント自体は残る(無料プランに切り替わるだけで、過去の会話も見られる)
- 次回の請求日の24時間前までに解約する(直前だと翌月分が請求されることがある)
解約手続きで不安になるのって、操作そのものより「これを押したらどうなっちゃうの?」という部分ですよね。そこに先回りして答えてから手順に入る。人間がマニュアルを作るときに、ベテランがやる構成です。
2〜4ページ目:図解つきの5ステップ
手順は5つ。
- Claudeアプリを開く
- 画面左下の「自分の名前」をクリックする
- メニューから「設定」をクリックする
- 設定画面で「請求(Billing)」を開く
- 「キャンセル」ボタンを押して解約を確定する
各ステップにはアプリ画面を再現した図解が入っていて、「◀ ここをクリック!」という矢印つきの注釈まで添えられています。
しかも、表現が徹底して初心者向けなんです。たとえば手順1には「ダブルクリック(マウスの左ボタンを素早く2回押す)」と、ダブルクリックの説明まで入っている。「デスクトップ(パソコンの最初の画面)」という言い換えもありました。
プロンプトに書いた「パソコンが詳しくなくても迷わず操作できる」を、ここまで具体に落としてくるのか、と。
最後のステップには「画面に『〇月〇日にプランが終了します』のような表示が出ていれば、正しく解約できています」と、完了確認の方法まで書いてあります。
5ページ目:FAQと英語対訳表
仕上げの5ページ目には「よくあるご質問」が5つ。
- 途中でブラウザが開いたけど大丈夫?
- 解約したら過去の会話は消える?
- 解約した月の料金は返金される?
- 「キャンセル」ボタンが見つからない
- 間違えて解約してしまった。戻せる?
特に「キャンセルボタンが見つからない」の回答が秀逸で、「スマートフォン(App StoreやGoogle Play)で契約した場合はスマホ側での解約が必要」という、実際の問い合わせで一番ハマりやすいケースをちゃんと拾っていました。
さらに、画面が英語表示だったとき用に「Settings=設定」「Billing=請求」といった対訳表まで付いていて、最後は「うまくいかないときは、無理に操作を進めず、お気軽にご連絡ください」という案内と、公式サポートページへの誘導で締められています。
クライアントさんに渡すマニュアルとして、ほぼ完成形でした。
なぜ一発でここまで出たのか
振り返ってみると、雑に見えるあのプロンプトに、効いていた要素が3つあったと思っています。
1. 「誰のためか」を伝えた
「クライアントさんに案内する」「パソコンが詳しくなくても迷わず操作できる」という読者像を伝えたこと。これがあったから、ダブルクリックの説明や安心ポイントのような配慮が入ったんだと思います。
2. 「どの環境の話か」を限定した
「操作するのはクロードのアプリの方」と環境を限定したこと。ブラウザ版とアプリ版で手順が混ざると、初心者向けマニュアルとしては致命的なので、ここは大事でした。
3. 「検証して、迷ったら尋ねて」と添えた
最後の一文で、勝手な思い込みで突っ走らず、手順を確かめながら作るモードになってくれた感触があります。FAQの充実ぶりは、このひとことの効果じゃないかなと。
逆に言うと、文章の上手さは要らないんですよね。話し言葉のままで、「誰に・何を・どの環境で・どう振る舞ってほしいか」さえ入っていれば、Fable 5が構成ごと設計してくれる。
まとめ:マニュアル作りは「頼む仕事」になった
スクリーンショットを撮って、注釈を入れて、レイアウトを整えて…という半日仕事が、口語のプロンプトひとつで3分の仕事になりました。
もちろん、渡す前に自分の目で手順を検証するのは前提です。AIが作ったマニュアルをノーチェックでクライアントさんに渡すのはNG。でも「ゼロから作る」と「できたものを確認して直す」では、かかる労力がまるで違います。
社内手順書、クライアント向けの操作案内、家族向けのスマホ設定メモ。「分かりやすく説明する資料」が必要になったら、まずFable 5に読者像を添えて頼んでみる。
お試しください。





