はじめに
Xserverでメールを運用していると、「メールを削除したのに容量が減らない」というトラブルに遭遇することがあります。この問題の多くは、maildirsizeファイルの不整合が原因です。
本記事では、この問題の原因と具体的な解決方法を解説します。
症状:こんなトラブルに困っていませんか?
- メールボックスからメールを大量に削除したのに、容量表示が変わらない
- サーバーパネルで見るメール使用量が実際と合わない
- 容量不足のエラーが出るのに、メールボックスには余裕がある
- 新しいメールが受信できなくなった
原因:maildirsizeファイルとは?
maildirsizeファイルは、メールボックスの容量を管理するための管理ファイルです。このファイルには、現在のメール使用量が記録されています。
しかし、何らかの原因でこのファイルの内容が実際のメール容量とずれてしまうことがあります。特に以下のような場合に発生しやすいです:
- 大量のメールを一度に削除した
- メールクライアントの設定ミス
- サーバー側の処理タイミングの問題
- 不完全な削除操作
解決方法:maildirsizeファイルの初期化
手順1:FTPでサーバーに接続
まず、FTPクライアント(FileZillaなど)を使ってXserverに接続します。
接続情報:
- FTPホスト:
sv****.xserver.jp - ユーザー名:サーバーID
- パスワード:サーバーパスワード
手順2:maildirsizeファイルを探す
メールアカウントのディレクトリに移動します:
/[ドメイン名]/mail/[メールアカウント名]/
例:
/example.com/mail/info/
このディレクトリ内にmaildirsizeというファイルがあります。
手順3:maildirsizeファイルを削除または名前変更
方法A:削除する(推奨)
maildirsizeファイルを選択して削除します。このファイルは削除しても自動的に再生成されるため、安全です。
方法B:バックアップとして名前変更
念のため残しておきたい場合は、ファイル名を変更します:
- 変更前:
maildirsize - 変更後:
maildirsize.bakまたはmaildirsize.old
手順4:再生成を確認
maildirsizeファイルを削除後、次回メール受信時に自動的に新しいmaildirsizeファイルが作成され、正しい容量が計算されます。
以下の方法で再生成を促すことができます:
- WEBメールにログインする
- サーバーパネルから容量を確認
確認方法
サーバーパネルから確認:
- Xserverのサーバーパネルにログイン
- 「メール」→「メールアカウント設定」
- 該当ドメインを選択
- メールアカウント一覧で使用量を確認
正しい容量が表示されていれば、問題解決です。
予防策:今後のトラブルを防ぐために
定期的なメール整理
- 不要なメールは定期的に削除
- 大容量の添付ファイルは別途保存して削除
- 迷惑メールフォルダの定期的な空にする
容量の監視
- サーバーパネルで定期的に容量をチェック
- メールアカウントごとに容量制限を適切に設定
- アラート設定を活用(可能な場合)
メールクライアントの適切な設定
- IMAP設定の見直し
- 削除したメールが完全に削除されるよう設定
- サーバーに残すコピー数の制限
注意事項
- バックアップ推奨:重要なメールは事前にバックアップを取っておくことをおすすめします
- 権限確認:FTP接続時に適切な権限があることを確認してください
- 複数アカウント:問題が複数のメールアカウントで発生している場合は、それぞれのmaildirsizeファイルを処理する必要があります
それでも解決しない場合
上記の方法で解決しない場合は、以下を確認してください:
- 実際に容量を使っている:削除したつもりのメールが「削除済みアイテム」や「ゴミ箱」に残っていないか
- 他のファイル:メールボックスディレクトリ内の他のファイルが容量を使っていないか
- サーバー側の問題:Xserverのサポートに問い合わせ
まとめ
Xserverでメール容量が減らない問題は、maildirsizeファイルの初期化で多くの場合解決できます。
解決手順のまとめ:
- FTPでサーバーに接続
/[ドメイン]/mail/[アカウント]/maildirsizeを削除- メール受信で自動再生成
- 容量表示が正しくなったか確認
この方法で、メール容量の不整合問題をすぐに解決できます。定期的なメール整理と容量監視を行い、快適なメール運用を続けましょう。







