私がこのカメラを購入を決めるまでは、いろいろ悩みました。
当時、大学に入り、中学・高校からの趣味の天体観測を続け
ようと、天文系クラブに参加しました。加えて、写真部にも
入った頃でした。
カメラを買いたいと、思っていた頃は、天体写真の撮影が、
一番の条件でした。天体写真を撮影する場合、バルブシャッター
にて、長時間のシャッターを開けての撮影になります。
短くても、数秒、長くなると数10分、もっと長くなると数時間
のシャッター時間になります。
そのため、メカニカルシャッターのカメラが必須です。
まぁ、その条件が絶対という事でも無くて、canon AE-1(中古)を
もうちょっとで買うところだった事もありました。が、簡単に
決めていいのか?と思い直して、結局買いませんでした。
Nikon の F401に興味津々でしたが、同じNikonならば、やはり
FM-2がメカニカルシャッター機です。それにFE-2は憧れていました。
しかし、限られた予算です。中古でもどれもが、予算オーバーです。
当時は、中古でFM-2買うなら、中古でFE-2が良いと誤解していました。
当時、写真を理解できていないことを一番の例は、FE-2は、露出補正
ダイヤルがあるのに、FM-2はそんなダイヤルが無く、FM-2は機能が少
ないと勘違いし、どちらも中古でも高価なので、機能が多い方がいいよね。
このように勘違いしていました。今振り返ると、恥ずかしいです。
フルマニュアルのFM-2。露出補正ダイヤルは不要です。マニュアル操作
で、思いのままの露出を作れます。マニュアル機には露出補正の概念
無いですよね。
また、同時に三脚とカメラバックは購入したかったのです。
三脚は天体写真撮影の必須アイテムですし、高校時代にカメラバッ
クが無くて、カメラの持ち運びに、気を遣うし、持ち運びにくい
経験があり、はじめに一緒にそろえたかったのです。
だから、さらにカメラ・レンズの予算が圧迫されます。
また、天体写真には、明るい(F値が小さい)レンズが有利です。
この時は、写真部での写真を撮る事については、ほとんど検討して
いません。この後、どんどん写真部でのモノクロ写真に、魅了され
夢中になるんですが、未来の事は、わかりません。
なので、天体写真カメラなので、メカニカル機(フルマニュアルでもok。
天体写真は、シャッタスピードは、バルブ。絞りは解放かそこから1段
絞ったF値で固定して使います。)
そんな中、低予算でその条件にあう明るいレンズがある事を知りました。
RIKENON 55mm F1.2
です。普通 50mm クラスは、F1.4で高級・高額です。F1.2になると、
以下のような、もうすごく高価なレンズばかりになります。
これは、購入時には無かったですが、プラナーレンズの100周年を記念して
1996年に1000本のみ製造というプレミアなものですが、
CONTAX Planar 55mm F1.2 MM(G) Planar 100 Jahre
そんな中で、RIKENON 55mm F1.2は新品定価 33,000円(実際は値引きが
あるので、)もっと低予算で購入できるのは、とっても魅力でした。
このレンズの実力も知らずに、単に低予算でF1.2が手に入る。レンズは、
これに決定です。
そして、このレンズはKマウント。PENTAXのカメラでも良かったのですが、
新品で低予算に買えるという事で、RICOH XR-8SUPERに決定、購入。
実は、購入後、初期不良品だったのです。シャッタスピードダイヤルを
まわしても、露出計がアンダーのまま、反応しなかったのです。
即、リコーサービスセンターに連絡、持ち込みました。
持ち込むと、丁寧な対応で、すぐに故障内容を確認。
すんなり新品交換となりました。この対応が丁寧で、リコーってカメラに
愛情を持っているメーカーなんだなーと思いました。
昔から(2眼レフから)カメラメーカーという事を知りませんでした。
失礼な話です。(^ ^;
実際に使った感想ですが、天体写真を撮影する時に、1つだけ欠点があり
ました。バルブで撮影すると、その間は露出計が常時作動するために、
露出アンダーの赤色LEDが点灯します。あー電池が勿体ない、で済めば
いいのですが、きっちり、フィルムにその赤色が映り込みます。orz….
天体写真を撮影する時には、底蓋にある電池を抜き取る作業が必須でした。
通常?撮影には、開放F値がf1.2と明るく、ピントが合わせるのが楽です。
ファインダーはのぞき易く、露出計の表示もシンプルで直感的にわかり易かっ
たです。
予想以上に、マニュアル操作がし易く、シャッターダイヤルも絞りダイヤルも
操作し易いです、ピントリングも少し重い感触で、微妙なピント合わせが
楽でした。
シャッターを切った時に、シャッターショックが大きいこと、カメラの持った
時の質感は、価格相応なので、我慢でした。また、この価格で望んではいけな
いと思いつつも、持っている満足感は全くないので、道具として割り切った
理解が必要でした。
のちのち、写真部にてモノクロ写真に魅了されて、多くの写真を撮影しました。
はじめに、機能はシンプル。フルマニュアルカメラで、写真撮影を学ぶ事が
できたのは、後々に良い経験となりました。これは、良い意味で誤算でした。
今振り返っても、新品で買った数少ないカメラでした。