快適なタイピングが実現するには、キーボードは大切です。
キーボードの選び方で、タイピングの速度・疲労も大きく変わります。つまり、テキストをタイピングして文章を綴るならば、親指シフト・ローマ字入力に関係なく、大切な相棒になるのがキーボードです。
ものくろが初めて触ったキーボードはPC-9801VMのキーボードでした。リニアで軽めのキータッチを今でもしっかり覚えています。おそらくALPS黄軸と思います。
- ALPS → http://www5f.biglobe.ne.jp/~silencium/keyboard/html/alpssw.html
- NEC PC-9801 PC-8801用キーボード → http://www5f.biglobe.ne.jp/~silencium/keyboard/html/pc98pc88.html
メカニカルスイッチ方式のキーボードに採用されているのが、赤軸・黒軸・青軸と呼ばれるCHERRY製のMXスイッチです。
- CHERRY – Keymodules → http://cherry.co.uk/cid/keymodules.htm?#
親指シフトタイピングで使うなら、赤軸と感じています。
親指シフトタイピングには赤軸
どうして赤軸?という理由は簡単です。ヨドバシカメラ うめだ店・秋葉原店 にて、展示されているCHERRY製スイッチ採用のキーボードを片っ端から親指シフトタイピングではどう?と試したからです。
指の感覚だと、青軸の方が軽いのですが、キーのカチャカチャという音がどうも苦手です。底打ち感が強く違和感を感じます。
黒軸キーボードは購入して使ってみましたが、親指シフトの同時打鍵を行うにはキーが重すぎました。
押下圧
- 青軸 60 gf
- 赤軸 45 gf
- 茶軸 55 gf
- 黒軸 60 gf
最近登場している、以下の4つも参考までに調べました。
- 緑軸 80 gf
- 白軸 80 gf
- グレイ軸 80 gf
- クリア軸 65 gf
単位は gf です。物理で出てきた単位です。1gの力で押すのが”1 gf”です。
- 9種類のCherry軸を備えたお試しボードが展示中 (取材中に見つけた○○なもの) – AKIBA PC Hotline! → http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/docs/wakiba/find/20140902_664783.html
数字だと、赤軸より青軸の方が軽く感じます。あれ?なんで?です。
動作特性に秘密あり
CHERRY社のサイトに動作特性グラフがあるので、引用の上、どうしてか?調べました。
- CHERRY – Keymodules → http://cherry.co.uk/cid/keymodules.htm?#
青軸
- BLUE SWITCH Click pressure point → http://cherry.co.uk/cid/keymodules_MX1A-Exxx.htm?
下のグラフはX軸が押した量です。CHERRY製 キースイッチは 4 mmのストロークです。Y軸は押す力(押下圧)です。単位は cN ですが、1 cN = 1.02 gf なので、そのまま gf で大丈夫です。
2mm 押し込んだところでONになり、文字が入力されます。線が2本あるのは押してる時と離す時です。上の線が押す時に必要な力、下の線が離す時にキーが反発しようとする力です。
ほとんど力を必要とせずに、1.7 mmまでは押し込めます。その位置を超えるのにちょっと力が要るなという感覚になり、カチッと音が鳴ります。
その後、グラフの線は下がっています。つまり、指の力を必要とせずにそのままキーは押されていき、ストロークの4mmに達して底打ちになります。また、キーから指を離す時にはキーからの反発力を感じることが難しい設計になっています。
60 gfなのですが、重く感じない秘密がここにあります。
ただ、親指シフトのタイピングでは、底打ちをせずにキーがオンになる2mmから3mmぐらいの押し込む指の動きをするとラクチンなのです。特に親指と同時打鍵するので、底まで押し切る動作は疲れの原因になります。
茶軸は青軸の重くなったバージョンです。好みもあるのですが、押し切る動作特性は同じです。
赤軸
- RED SWITCH Linear → http://cherry.co.uk/cid/keymodules_MX1A-Lxxx.htm?
グラフの見方は青軸と同じです。かなり形が違います。
同じく2 mm 押すとキーがONに鳴ります。青軸と違い”直線”です。押し込み量と重さが比例しており、押し込む量と指の力関係がわかりやすい造りです。
離す時も、指を戻した量と比例して反発力が変化しています。そして、キーがOFFになるポイントでは、ちょっと軽くなるようになっています。この素直なキャラクターな動作特性が、親指シフトタイピングでは相性がイイと感じています。
できることならば、赤軸より押下圧が軽い35gfのキースイッチが登場して、親指シフトタイピングが楽に楽しめるキーレイアウトモデルが登場して欲しいです。
参考リンク
- ZF Electronics – Wikipedia, the free encyclopedia
- www.jeroblo.com/files/mx_cat.pdf
- Cherry MX – Deskthority wiki
- CHERRY – Keymodules
- CHERRY – Keymodules
- チェリー Cherry メカニカル押しボタンスイッチ MXキースイッチ MCタイプシリーズ
- 9種類のCherry軸を備えたお試しボードが展示中 (取材中に見つけた○○なもの) – AKIBA PC Hotline!
- Cherry軸の特性について再考 | Jeroblo
- かもめ~る通信 – cherry
- メカニカルキーボード特集1! – ブリ大根の部屋
- G80-3600LYCEU-2(MX赤軸、英語104)の写真など: sskicr blog
- チェリー キーボード MXキースイッチ(Cherry keyboard MX Keyswitch)
- CHERRY赤軸で親指三分割キーボード : 『せれほー』な親指人生
- キーボード特集!入力環境にこだわりスイッチで選ぶ!|ドスパラ公式通販サイト
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次回予告
次は親指シフトタイピングを習得した2年前のまちがいだらけの習得方法を振り返りエントリーします。