発酵料理教室の動画配信に使っている機材リスト

リアル現場とZoomでオンラインを接続して講座を配信するには?どんな機材を用意したら良いのか?と、よく聞かれるので、2020年7月現在の状況をまとめておく。

カメラ

S1H + 24mm-105mm F4

GH5 + 12mm-60mm F2.8-4

これら2台で運用している。S1H はフルサイズセンサーなので、食材の魅力をオンラインでも伝わる素晴らしい描写力だ。

GH5はマイクロフォーサーズだが、こちらも動画配信にて、十分な表現力を持っている。

ズームレンズの範囲も、ある程度揃えている。細かな作業のシーンに対して、カメラを近づけることができないので、90mm-100mm ぐらいの焦点距離を多用する。24-70mm だと望遠域が不足する。

どちらの機種も、2時間(長時間)の講座で連続稼働しても、熱による悪影響が発生しない作りになっており、安定して動作する。とても心強い。

配信現場では、美しい映像が撮れることは大事だが、それよりもトラブルなく配信できるメリットの方が大きく、その点で、パナソニックのS1HとGH5は、素晴らしい。

もう一つ、HDMI Type-A(フル規格)が採用されており、コネクターの抜き差しが多くなる現場では、安心して使える。正直、マイクロHDMI端子は心許ない。

三脚

Kitchen Beeの限られたスペースで2台のカメラを固定するために、三脚は1つのみで、それに、SmallRigの金具を用いて、2台のカメラを設置することが多い。

三脚はこちら。

SmallRigの金具はこちら。

マイク

映像のクオリティも大切だが、それ以上に大切なのが、音質のクオリティだ。Kitchen Beeの部屋は天井がコンクリートそのまま(オシャレだが、反響音が大きい)のため、かなり苦労した。

はじめに導入したのが、ヤマハのYVC-1000 だが、これは会議の用途では良いのだが、オンライン講座の配信だと、調理から起きる雑音も大きく拾ってしまう。(そもそも、音質を良くするマイクでなく、6人から8人の会話を1つのマイクで拾えて、ハウリングを起こさずに、なんとか会話で聞けるようにする性質の機材だ)

YVC-1000 に関する記事はこちら

そのあと、MKE600を導入したが、やはり調理から起きる雑音を大きく拾ってしまう。(これも、マイクと抗議するさゆりさんの間に調理機材があるため、どうしても調理機材の音が大きく拾ってしまう)

結局、無線のラベリアマイク(ピンマイク)を2セット導入した。2セットなのは、講師のさゆりさんの声と、Kitchen Beeの参加者さんの質問の声を各々拾うため。

コードありだと、調理を行う行動を大きく制限するため、コードレスマイクに。

2.4GHzを使うコードレスマイクの方が価格は求めやすい(ほぼ半値)だが、無線LANと電子レンジと同じ周波数なので、万が一不安定になると困る。

2時間配信していて、10秒でも音声が途切れたら困るため、800MHzで基準となっている製品を選んだ。(価格は高いので迷うが、性能面での不安点はない、ので、この機種にした)

マイク音量の調整と、その場でEQフィルターにて低音と高音のノイズを除去するために、ヤマハのミキサー MG06X で調整している。これもSmallRigのパーツを使い、三脚に設置できて、省スペースとなる。

スイッチャー

弊社は、HDMIスイッチャーは2台所有している。ATEM Mini Proと、ローランドのV-02HDだ。発酵料理教室の配信では、机のスペースを配信機材でなるべく使わず、省スペースで行うために、ローランドのV-02HDを使っている。

V-02HDは2系統の切り替えしかできないが、HDMIスイッチャーとしては、最小サイズだ。しかも、底面に三脚ネジを持っており、SmallRigのパーツを使って、三脚に設置することができる。

ATEM Mini Pro と違い、PinPの表示位置の調整が、本体のダイヤルでダイレクトに移動できるのが、現場で大変便利だ。フットスイッチで切り替えを操作できるのも、助かっている。

ミキサーを経由したマイクの入力もV-02HDで合流させている。

ただし、V-02HDの出力は、HDMIなのでUSBに変換するキャプチャー BU110 が別途必要になる。

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録画データ

録画データは、S1HとGH5にてバックアップとして録画することもあるが、カメラの録画データは後から編集が必要となる。

配信と同じ録画データを収録するために、HDMIスイッチャーの出力と、キャプチャーの間に、GV-HDREC を設置して、ここで録画している。GV-HDREC は、HDMI 入力とパススルー出力端子を持っているため、割り込ませることがカンタンにでき、ワンタッチでSDカードにmp4形式で録画できるので重宝している。

Zoom クラウドレコーディング

Zoomのクラウドレコーディングも同時に収録しているが、Zoomにて、Kitchen Bee側のカメラ映像を「スポットライト」に設定しておかないと、オンライン参加者さん(音が発生した方を優先的するため)に映像が自動で切り替わってしまう場合がある。

さらに、Zooomのクラウド録画の解像度がフルハイビジョン画質でない(クラウド録画でフルハイビジョン画質で録画できる方法ご存知の方は教えてください)ので、上の GV-HDREC にて、録画している。

モニター

オンライン側の様子を映すモニターは10インチモニターがちょうど良い大きさ(省スペースに設置できる)だ。

このモニターも、SmallRig で三脚に取り付けて、机のスペースを占有しないようにしている。

照明

照明は、こちらを使っている。

十分な明るさなので、通常 40%ぐらいの出力で足りている。設置もミニ三脚や、場合によっては、SmallRigを活用して場所をとらずに設置している。

Zoom配信用PC

Zoom配信を行うには、PCが必要になる。MacBookPro 15インチ 2017( i7 メモリ16GB)を使っている。三脚の下に置くことが多い。

電源の確保

以上のようにたくさんの機材を使う。カメラもACアダプターを使うため、電源コンセントは大量に必要となる。

普通の延長コードだと、コンセントが足りないので、こちらを使っている。

ネット回線

Kitchen Beeのネット回線は、建物の各部屋に光ファイバーコンセントがあり、ぷらら光を契約している。

2020年4月頃までは、IPv4のPPPoE接続で利用していたが、急激に速度が低下(1MB/bpsを切った)たので、ルーター RTX830 を導入し、IPv6(IPoE)接続に切り替えた。現状、300MB/bpsを確保できている。

なるべく、無線LANを使わずに、有線LANにて配信を行うようにしている。

まとめに

機材を見積書の形でまとめてみた。

Kitchen Beeの配信と同じようにZoom配信を行う場合、これらの機材を使って実現している。実際には、これ以外にも、ケースバイケースで使っている(例えば、MKE600とマイクカメラアダプターや、SIGMA fp など)機材がある。

なお、こちらのリストには、品不足で入手困難な製品もリストに含んでいる。(価格は通常販売価格で見積もっている、メルカリなどで即納を入手すると、価格が跳ね上がることに留意して欲しい)

正直、ここに至るまで、試行錯誤でいろいろな機材を購入してきたが、それはリストに入っていない。また、万が一のバックアップでGH2も3台所有しているが、それもリストに入っていない。

もう一つ、SmallRigの金具がとても大切なキーポイントだと気づいた。使い勝手が良く、限られたスペースに機材を設置するのに、大活躍している。

この記事を書いた人

大東 信仁

カンパチが好きです。

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